御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「背がすらっと高くて、高校の文化祭の出し物演劇で、なみいる男子を押しのけてロミオに推薦されたくらいカッコいいんですけど、女性です……山邑さんのご好意でランチをご馳走になって、そのまま帰りましたけど」
「……」
抱きしめたまま雪成はピクリとも動かない。
「あの、雪成、さん?」
おそるおそる名前を呼ぶと、
「……参った」
と、雪成はつぶやき、ずるずるとその場にひざまずいてしまった。
彼の腕は美月の膝裏にまわって、まるですがりついているかのようだ。
いつも見上げるほど背の高い雪成が、美月の足元にいるのは、なんだか新鮮な風景だった。
(参ったって、どういうことだろう……。嫉妬……えっ、まさかしのぶちゃんに!?)
「あの……まさか」
「言うな」