御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
(恋……副社長が私に? そんなこと絶対あるはずない。嫉妬は恋のスパイスって言うし。きっとお遊びの延長に決まってる……。)
変な期待をしないようにと、美月は自分へ強く言い聞かせた。
そして膝から崩れ落ちて数分後、雪成はいきなり立ち上がり、ジャケットの胸ポケットからスマホを取り出してメッセージを送った。
「ハジメには今晩一番いいワインを出さることにした。問答無用だ」
「山邑さんも災難ですね」
クスッと笑うと、そのまま体を抱き寄せられ、優しく抱きしめられる。唇が額に寄せられた。
「俺に幻滅しただろ」
「えっ……しませんよ、幻滅なんて……!」
美月は慌てて首を振る。
どう考えても、されるとしたら断然自分の方である。
自分の痛みを和らげるためだけに、博愛主義的なこの人を利用しているのだから。