御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~

(誰も、私を可哀想だとは思わない……?)


 雪成の言葉に、美月はハッと胸を突かれる。


「このまま何年も故郷に寄り付かないつもりか?」
「それは……」


(長年付き合った恋人に振られた私を、みんないつまで覚えているだろうか。人はそれほど他人に興味がないと思っても、滉一君が婚約して、結婚するくらいまでは、噂になるかもしれない……。)


 確かに美月は深く傷ついているが、全然関係のない人間に、可哀想に思われるなんて、真っ平御免だった。

 けれど同窓会に行くということは、雪成を大きく巻き込むことになる。

 そんなことが許されるのだろうか。
 もう自分は十分、助けてもらっているのに……。



 だが、そんな美月の迷いを断ち切るように、
「俺を利用しろ、美月」
 雪成が甘く、熱っぽくささやく。




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