御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「言霊って言うだろう。口に出した言葉は本当になる。だから自分のために言ってみろよ、美月。私は可哀想じゃないって、口に出して言ってみるんだ」
(口に出して……?)
雪成の言葉に押されて、美月はゆっくりと口を開く。
「私は……可哀想じゃない」
「一人じゃない」
「……一人じゃない」
雪成の腕の中でそう口にすると本当のような気がしてきた。
「そうだ」
雪成は優しく、ぽんぽんと美月の頭を撫でる。
(この人は私を安心させる魔法使いかなにかなのかも……。)
些細なことで傷ついて、泣いたり立ち止まったりパニックになる自分を、毎回呆れもせず落ち着かせてくれる。