御曹司による贅沢な溺愛~純真秘書の正しい可愛がり方~
「かっこいいー! 私もオフィスでイケメンと出会いたーい!」
「うちおじいちゃんしかいないし!」
「わかるー! 目の保養すらできないもんね!」
(嘘はできるだけ真実に近い方がいいって言うけど、本当にいいんだろうか……。)
はしゃぐ彼女たちを見て心配になった美月は、ちらりと隣でグラスを持つ雪成を盗み見る。
だが雪成はいつもの端正な笑顔を浮かべて、彼女たちの話をニコニコと聞いていた。
(まぁ、みんな根が明るいし、機嫌よく酔っ払ってるし、大丈夫かな……。)
などとホッとしたのもつかの間、
「あ、森田さん来たんだ?」
名前を呼ばれて振り返った美月は、頭を殴られたような衝撃を受けた。
「加藤さん……」
「久しぶり」
目の前に、高そうなブランド物のツーピースを着た加藤翠子が、にっこり笑って立っていた。