常務の秘密が知りたくて…
遠征から帰る度にエリスと会うようになった。帰還と遠征内容の報告を兼ねて国王に謁見するので、俺が帰ってきたことはそれで知るのだろう。
その翌日にエリスはいつもの木の下に顔を出す。元々平和な国だ。遠征がないときは剣の稽古と交代での警護や町の巡回など、そこまで忙しくはない。だから無理をしているわけではない。
エリスは稽古の合間に俺がいなかった間の城での出来事を話し、遠征先での話を聞きたがる。国から出たことがないから興味があるのだろう。そんな時間が俺も嫌いではなかった。
「カイルはどうして騎士団に?」
ある日、尋ねられた質問に俺は面食らった。騎士団への加入は強制ではないから、その疑問は当たり前のものかもしれないが。
「学がない俺にはこの道しかなかったんだよ」
「そんなこと言って」
エリスは微かに笑った。もうすっかり名前を呼ぶのも敬語を使わないのも躊躇わなくなっていた。
「俺は元々この国の生まれではない」
「え?」
「昔、戦に負けて滅んだ小さな国からの移民だ。あのとき親父とさ迷いながら色々な国を渡り歩き、唯一受け入れてくれたのがシュテルン王国だった」
正確に言えば今の国王の判断に救われた。反乱分子にもなりかねない俺たちを保護して、戦で剣術しか知らない俺たちに居場所を与えてくれたのだ。
「だからこの国に、いや王家には命を捧げても惜しくないくらいの恩がある。それで騎士団に志願した。俺の命なんて安いものだ」
「そんなこと言わないで!」
そう叫んだエリスはなんだか泣きそうな顔をしていた。
その翌日にエリスはいつもの木の下に顔を出す。元々平和な国だ。遠征がないときは剣の稽古と交代での警護や町の巡回など、そこまで忙しくはない。だから無理をしているわけではない。
エリスは稽古の合間に俺がいなかった間の城での出来事を話し、遠征先での話を聞きたがる。国から出たことがないから興味があるのだろう。そんな時間が俺も嫌いではなかった。
「カイルはどうして騎士団に?」
ある日、尋ねられた質問に俺は面食らった。騎士団への加入は強制ではないから、その疑問は当たり前のものかもしれないが。
「学がない俺にはこの道しかなかったんだよ」
「そんなこと言って」
エリスは微かに笑った。もうすっかり名前を呼ぶのも敬語を使わないのも躊躇わなくなっていた。
「俺は元々この国の生まれではない」
「え?」
「昔、戦に負けて滅んだ小さな国からの移民だ。あのとき親父とさ迷いながら色々な国を渡り歩き、唯一受け入れてくれたのがシュテルン王国だった」
正確に言えば今の国王の判断に救われた。反乱分子にもなりかねない俺たちを保護して、戦で剣術しか知らない俺たちに居場所を与えてくれたのだ。
「だからこの国に、いや王家には命を捧げても惜しくないくらいの恩がある。それで騎士団に志願した。俺の命なんて安いものだ」
「そんなこと言わないで!」
そう叫んだエリスはなんだか泣きそうな顔をしていた。