常務の秘密が知りたくて…
「この前ね、王女に隣国の王家の関係者たちが謁見に来た話をしたでしょ?」
「聞いたな」
「それでね、そのうちの一人がサラ王女ではなく私を気に入ってくださって」
その発言にさすがに俺は咄嗟になんて返していいのかわからなかった。
「私が嫁げば隣国との関係性も強化されるし、王女も違う誰かを選ぶことが出来るし」
今の状況で国にとっては、こんないい話はない。だから
「受けるのか?」
やっと口から出た言葉は自分でも驚くほど冷静だった。一瞬の静寂のうちエリスは目の前で俯く。今、彼女になんて声をかけたらいいのか、何を言いたいのかがわからない。
「きっと、それがみんな幸せになる方法だから」
消え入りそうな声で呟かれたのは、俺にというより自分に言い聞かせるためのもののように思えた。
「いいんじゃないか?」
俺の声に弾かれたようにエリスは顔を上げた。俺はあえてエリスの顔を見ないようにしながら続ける。
「無駄に生傷作って側で王女を守るよりも、よっぽどいいだろ。しかも王家に嫁ぐなら生活に困ることもないし、それに」
「カイルは」
遮るように名前を呼ばれて、俺はようやくエリスの顔を見た。その顔は今までに見たことがないような傷付いて、今にも声をあげて泣き出しそうな表情だった。
「カイルは、それを望む?」
「俺が望むのはこの命ある限り、この国と王家を守ることだけだ」
何も間違ったことは言っていない。この想いに偽りもない。でも何故かエリスの目を見て言うことが出来なかった。
「そっか。私と一緒だね」
小さく呟くとエリスは持ってきていた荷物を抱き抱えた。
「聞いたな」
「それでね、そのうちの一人がサラ王女ではなく私を気に入ってくださって」
その発言にさすがに俺は咄嗟になんて返していいのかわからなかった。
「私が嫁げば隣国との関係性も強化されるし、王女も違う誰かを選ぶことが出来るし」
今の状況で国にとっては、こんないい話はない。だから
「受けるのか?」
やっと口から出た言葉は自分でも驚くほど冷静だった。一瞬の静寂のうちエリスは目の前で俯く。今、彼女になんて声をかけたらいいのか、何を言いたいのかがわからない。
「きっと、それがみんな幸せになる方法だから」
消え入りそうな声で呟かれたのは、俺にというより自分に言い聞かせるためのもののように思えた。
「いいんじゃないか?」
俺の声に弾かれたようにエリスは顔を上げた。俺はあえてエリスの顔を見ないようにしながら続ける。
「無駄に生傷作って側で王女を守るよりも、よっぽどいいだろ。しかも王家に嫁ぐなら生活に困ることもないし、それに」
「カイルは」
遮るように名前を呼ばれて、俺はようやくエリスの顔を見た。その顔は今までに見たことがないような傷付いて、今にも声をあげて泣き出しそうな表情だった。
「カイルは、それを望む?」
「俺が望むのはこの命ある限り、この国と王家を守ることだけだ」
何も間違ったことは言っていない。この想いに偽りもない。でも何故かエリスの目を見て言うことが出来なかった。
「そっか。私と一緒だね」
小さく呟くとエリスは持ってきていた荷物を抱き抱えた。