俺様社長の恋の罠
ごめん、申し訳ないと頭を下げる私をぶーぶー言いながら見ていた眞木が、急に真顔になる。
「……電話、九条社長だろ?」
そう言われて、ドキッとする。
「うん」
頷いた私を、眞木はじっと真顔で見てる。これは怪しんでる顔だな。でもそれも当然か。
「羽山、お前さ……ほんとに社長となんにもないの?」
こないだから、幾度となく同じ質問をされてる。その度に適当にはぐらかしているのだけど。
「だって清水さんもいるのにさ。こんなに呼び出されるとかおかしくね?俺といる時とか、高確率じゃん」
高確率ではない。百パーセントだ。
これに関しては私も感心している。あの人、千里眼なんじゃないかと思う。
だから疑われても仕方がないのだけれど、私は笑って嘘をつく。