カタブツ上司に愛された結果報告書
あぁ、やっぱりバレバレだったよね。
大切な存在イコール想いを寄せている相手だって。


「自分の気持ちを相手に伝えることで、もっと大切な存在になれるものなんだから。精一杯伝えてきなさい」


エールを送るように背中をバシバシ叩く真由子さんに、嫌でも口元が緩んでしまった。


「ありがとうございます」


ちょっぴり背中痛かったけど、おかげで勇気出た。


真由子さんの言う通りだよね。
気持ちを伝えることで、もっと私にとって田中さんは大切な存在になる。

それでも振られちゃったときは、真由子さんにめいいっぱい慰めてもらおう。


「失恋しちゃったときは、もちろん真由子さんの奢りですよね?」


ニヤリと笑いながら言うと、真由子さんは一瞬「うっ……」と声を漏らすも開き直ったように「当たり前よ!」と、声高らかに宣言した。


「そのときはなんでも奢ってあげる! ……だから悔いのないようにね。それで仕事も頑張ってちょうだい。私だけじゃなくてうちの課のみんな、美海ちゃんには期待しているんだから」


「……ありがとうございます」

だめだな、気持ちが弱っているからかな? さっきの言葉、グッときた。


お世辞でも嬉しい。
大好きな仕事には、入社以来真面目に向き合ってきたから。

それを先輩達に認めてもらえているのかもしれない、と思うと泣けてくる。
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