カタブツ上司に愛された結果報告書
あの日の出会いを田中さんにも覚えていて欲しかった。

挨拶を交わす程度では物足りない、もっと話したい。

田中さんに自分の気持ちを知って欲しい。

田中さんが他の人と付き合ったり、結婚しちゃったらやだ。

その相手は私であって欲しい。


その後も欲は止まることはなく、今では田中さんと付き合っていることを、内緒にしていたくないと思っている。


灯里ちゃんとのことにヤキモチ妬いて、代表の尋問にも動じる様子を見せなかったことに不満を感じ、どうして言ってくれないの? と不満を抱き。


なにこれ、私ってば最低じゃない。
なにがモヤモヤした気持ちを晴らしたいよ。


それだけじゃ全然足りない。

欲は次から次へと溢れていくのだから。


私と付き合っていることを公言して欲しい。
仕事より私を優先して欲しい。


恋愛をすると、こんなに欲張りになるものだった? 相手が田中さんだから?

グルグルと渦巻く醜い感情に苛まれていく。


周囲の雑音も代表と田中さんの会話も耳に入ってこない。

聞こえてくるのは、自分の感情だけ。
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