カタブツ上司に愛された結果報告書
ちょうど最寄り駅に到着し、電車から降りて改札口を抜けていく。


明日……明日か。

メールが届くまでは、どうせ明日ものんびり過ごすだけの休日になるとばかり思っていたけど、まさか田中さんとデートできることになるとは。


自然と自宅アパートに向かう足取りも軽くなっていく。
このままいったら、スキップできてしまいそうなくらいだ。

完全に浮かれながら足を進める中、ハッとした。


ちょっと待って。

田中さんとデートできる！　なんて浮かれモードでいたけれど、明日は休日。つまりいつもの通勤スタイルで会うわけではなく、私服で会うってことだよね？


サッと血の気が引いていく。


「デートに着ていけるようなオシャレ可愛い服なんてあった？」


必死にクローゼットの中を思い出すも、めぼしい服が思い当たらない。
すぐに時間を確認してしまう。


「まだギリギリ間に合うかな!?」

回れ右をし、駅ビルに入っている閉店ギリギリの商業テナントへ駆け込んだのは、言うまでもない。



そして迎えた次の日。
待ち合わせは十時だというのに、朝五時には目が覚めてしまっていた。
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