カタブツ上司に愛された結果報告書
「それでも来ていただけて、私は嬉しいです」

田中さん……。


あぁ、もう。
田中さんは私をキュン死にさせるつもりですか?

なんですかそれは!! 私は嬉しいだなんてっ……! それを言うのは私の方なのに!


「あのっ! 田中さんはなにか勘違いされていますけど私、昨日の朝からずっと浮かれていましたから!」

「え?」


そうよ、嬉しかったのは私の方だ。


「メールもらってからソワソワしちゃって落ち着かなくて。……昨日の夜、返信もらってから慌てて閉店間近のお店に駆け込んだり。それに今日だって無駄に早く起きちゃいましたし……」


「フッ……そうでしたか」


熱弁している途中で聞こえてきたのは、我慢できずに漏れたような笑い声。

耳を疑いつつも隣を見ると、田中さんは前を見据えたままほんのり口の端が上がっていた。


笑っている……? あの田中さんが⁇

彼の横顔に、視線が釘付けになってしまう。
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