カタブツ上司に愛された結果報告書
言ってしまった、自分の本音を。

気分、悪くさせちゃったよね、きっと……。


いざ伝えたものの、すぐに後悔の波に襲われてしまう。けれど――。


「すみませんでした、気づかなくて」

「え、田中さん?」


予想に反した言葉と共に深く頭を下げ出した田中さんに慌ててしまう。

それでも田中さんは頭を下げたまま、言葉を続けた。


「滑川さんのお歳の恋人達は、ここが定番のデートスポットだと聞きまして……。調べたらふたりでどれだけ沢山のアトラクションに乗れるかを、楽しみと書いてあったのでつい……」


なっ……! どこ情報ですかそれは!!


頭の中で盛大に突っ込んでしまった。


「少しでも滑川さんに楽しんで頂きたい一心でしたが、どうやら裏目に出てしまったようですね」


落胆した声と共に顔を上げた彼の瞳は、切なげに大きく揺れていて胸を締め付けられてしまう。


「どうも私生活は、仕事のようにうまくできません」
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