カタブツ上司に愛された結果報告書
「あっ! でもメールや電話はしてもいいですか? もちろん忙しくないときで結構なので!」


田中さんのこと応援したい。
けれど会えない分、メールや電話はしたい。

それだけで私は充分だから。


やや必死になって問いかけると、彼はおもむろに私の手を握りしめた。


「え……田中さん?」


ドキッとしてしまい、震える声で彼の名前を呼ぶも、返事は返ってこない。


それどころかなぜか田中さんとの距離が徐々に縮まっている気がするのは、気のせい……?


心臓の鼓動の速さが増していく。
それでも田中さんから目が逸らせない中、彼は擦れた声で囁いた。


「そんなのいいに決まっています。すぐにお返事できないときもあるかもしれませんが、どんなに遅れても必ず折り返しますので」


「……田中さん」


胸がキューッと締め付けられる。

近づく距離にドキドキしながらもゆっくりと瞼を閉じ、そして唇が触れそうになったとき――。
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