カタブツ上司に愛された結果報告書
だって休憩スペースから聞こえてきたのは、聞き覚えのあるふたりの話し声だったから――。


まるで忍者の如く足音を立てずに近づき、しっかりふたりの声が聞こえる場所まで近づいた。


そして気付かれぬように休憩スペースの中を覗き見ると、やはり声の主は灯里ちゃんと田中さんだった。


灯里ちゃんは代表の妹だもの。田中さんと仲が良いに決まっている。

それは分かっているけれど、動揺を隠せない。
ふたりで話しているところを見るのは、これが初めてだったから。


バクバクと落ち着かない胸元を押さえながら、ふたりの会話に耳を傾けた。


「挙式の準備の方はいかがですか? 順調にお進みで?」

「はい、どうにか。……ただ予想以上に招待客が多くて大規模な挙式になりそうなので、今から緊張しています」


苦笑する灯里ちゃんに田中さんは、優しい眼差しを向けていた。


「大丈夫ですよ、灯里さんなら。おふたりならきっと招待客の皆さんが幸せになれる、素敵な挙式になるはずです」

「田中さん……」
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