小悪魔な彼にこっそり狙われています



来栖くんに連れられるがままやってきたのは、パーティルームから少し歩いた先にある『waiting room』と書かれた部屋。



いくつかある控え室のうちの一室なのだろうそこは、白いソファとガラスのテーブルが置かれ、天井には小ぶりなシャンデリアが輝いている。

カーテンが開けられた大きな窓からは、キラキラと光る東京の街が見えた。



ふたりきりのその部屋で、来栖くんはガチャンと鍵をしっかりとかけると、改めて私を見る。



「……で?なにちゃっかり他の男に口説かれてるんですか」



先ほど私が男性社員と話していたのを見ていたらしい。

付き合おうと言われていたのは聞こえていないのだろうけれど、雰囲気からどんな話をしていたのか察したのか、彼は腕を掴んだまま冷めた目で問う。



「べ……別に、来栖くんには関係ないでしょ」

「関係あります。言ったじゃないですか、どれだけ疑われても好きだって」


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