憂鬱な午後にはラブロマンスを

俊夫は珠子が抵抗しなくなり俊夫の言葉にも耳を傾けるのを見て、ベッドへと珠子を抱きかかえて行った。

そして、ベッドへ下ろすと珠子の隣に寝そべり珠子の額にキスをした。


「沢山子どもを作って幸せな家庭を作るんだ」


沢山の子どもに囲まれ愛する人との幸せな生活。珠子が長年夢見てきたことだった。

洋介との生活でそれが実現するものだと信じていた。
しかし、現実は違っていた。
洋介は残業の毎日で浮気三昧だった。
そして、作ったのは妻ではなく愛人との子どもだった。

そんな辛く悲しい想いをまた再びするの?と、珠子は涙が流れそうになった。


「俺は浮気はしないよ。珠子一筋だ。結婚しても珠子以外の女には興味ない。」

「・・・浮気はするわ。だって、社長だと女が寄ってくるから。」


一社員の洋介にさえ女が寄ってきては浮気をされた。なのに、財産も権力も地位もある社長にどれ程の女達が群がってくるか。珠子には想像できた。


「寄って来ても俺は妻さえいればいい。」


俊夫は真剣な目をして珠子を見つめた。裏切りようがない程に珠子への想いがあるのだと俊夫の瞳は語っていた。


「浮気はしない?」

「約束する。もし、俺が約束を違えた時は君の好きな罰を俺に与えるといい。俺は喜んで君からの罰を受ける。」


多分、この人なら今のこの言葉も信じられるだろうと珠子はそう感じた。
これまでの社長としての人柄は悪くない。身内だけでなく社員に対してもとても思いやりのある社長だとは誰もが知っていることだ。

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