キミと初恋、はじめます。
「ん、よく出来ました。あ、俺が抱きしめてたから起き上がれなかったのか。ていうか俺、まだ寝っ転がってたっけ」
あれ?と頭をかく彼。
……無意識!?
あたしはこんなにドキドキしてたのに!
ギョッとして、解放された身体を素早く起き上がらせる。
「シキちゃん」
「……っ?な、なに?」
自らも起き上がって、あたしを見て首を傾げる翔空に、ゴクリと息を呑む。
〝シキちゃん〟に戻ってるし。
そして真面目な顔であたしを見つめ、口を開いた。
「あのさ、一応言っておくけど。 俺、オンナノコで遊んだりするタイプじゃないよ。 そもそもオンナノコ自体苦手だから、相手にもしないしね」
「え……うそだ」
思わず心の声が口から零れた。
これだけの容姿だったら、女の子なんていくらでも寄ってくるだろうし、初対面のあたしにこんな事をしたくらいだ。
ものすごく遊び人なのかと……。