キミと初恋、はじめます。
「嘘じゃない」
「じゃあなんで、あたしなんかに……」
「んー、シキちゃんが可愛くて仕方ないから。あ、それと温かいから」
それ、後者の方が強いんじゃないだろうか。
こんなひんやりした所にいたら、温もりも欲しくなるよ!というあたしの心の叫びは虚しく消える。
翔空はあたしの手をとって立ち上がると、フワッと笑った。
立ち上がって並んでわかったけれど、翔空って背が高い。
お兄ちゃんと同じくらいあるんじゃないのかな?
「シキちゃん、ちっちゃ」
手を繋いでいない方の手を、ポンッとあたしの頭にのせた翔空は、クスリと笑う。
「と、翔空が大きいんだよ!」
「えー、俺は普通だよ」
意地になって言い返したけど、普通に笑顔で返された。
なんであたし……普通に話してるんだろ。
しかも手まで繋いじゃって、これじゃ本物のカップルじゃない。
そう思うと、また顔に熱が集まっていく。