キミと初恋、はじめます。
「案外、俺らの家近いのかもねー。近くなくても家まで送ってくつもりだったけど」
本当にこの人は……
わからない。
掴めない人って言ったら、ちょっと違うかもしれないけれど。
とにかくマイペースで自由人でどこか無気力というか……。
翔空と話していると、あたしのペースが簡単に崩れていってしまう。
一目惚れ、なんて信じられるわけじゃないし告白されたからって、あたしが翔空の事を好きになるわけでもない。
それでも、なぜか……翔空が、気になる。
なんで!?
「あ、もうついた。降りるよ?シキちゃん」
「う、うん!」
翔空に手を引かれたまま、あたしは電車を降りて駅のホームを歩く。
行きは人でなにも見えなかったけど、こうして見ると、やっぱり珍しいものが沢山あって。
全然知らない地名……下手にでかけたら、迷子になりそうだ。