イジワル同期とスイートライフ
「それと同じだよ」
「同じかなあ」
「今日、泊まってって」
「はいはい」
昨日から泊まってんじゃねーか、という文句を飲み込む。
六条は満足そうに、静かな空を見上げている。
「今日は空がクリアだね」
「俺、星とかひとつもわかんないんだよな」
「えっほんと、冬の大三角は?」
「星が三つあればそれに見える」
「理科でやったじゃない、青白いのがシリウスで…オリオン座はわかる?」
空を指さしていた六条が、反応のない久住を振り返った。
その無防備なところにキスをした。
片手で中途半端に、どこでもない場所を指したまま、六条が顔を赤らめる。
人気のない、営業を終えた商店街の路地で、髪をなでてもう一度唇を寄せた。
簡単なキスの後、やけに真面目な顔が見上げてくる。
「…今、思ってる?」
「思ってるよ」
ふたりして吹き出した。
好きだよ。
かわいいよ。
どんな顔すればいいのかわからないから、言わないけれど。
こんな単純なことが、言葉になるのに、ずいぶんかかった。
「ラーメン食べて帰ろ」
「お前、二度と食べないって言ってたじゃん」
「気が変わったの」
どんなわがままもぶつけてくれていいよ。
全部は聞いてやらないから。
それで怒ったりがっかりしたり、そういう顔を俺だけに見せればいい。
細い路地をのぞき込んでいた六条が、あっと声をあげる。
「並んでない、久住くん、今のうちだよ!」
「あ、おい」
「同じかなあ」
「今日、泊まってって」
「はいはい」
昨日から泊まってんじゃねーか、という文句を飲み込む。
六条は満足そうに、静かな空を見上げている。
「今日は空がクリアだね」
「俺、星とかひとつもわかんないんだよな」
「えっほんと、冬の大三角は?」
「星が三つあればそれに見える」
「理科でやったじゃない、青白いのがシリウスで…オリオン座はわかる?」
空を指さしていた六条が、反応のない久住を振り返った。
その無防備なところにキスをした。
片手で中途半端に、どこでもない場所を指したまま、六条が顔を赤らめる。
人気のない、営業を終えた商店街の路地で、髪をなでてもう一度唇を寄せた。
簡単なキスの後、やけに真面目な顔が見上げてくる。
「…今、思ってる?」
「思ってるよ」
ふたりして吹き出した。
好きだよ。
かわいいよ。
どんな顔すればいいのかわからないから、言わないけれど。
こんな単純なことが、言葉になるのに、ずいぶんかかった。
「ラーメン食べて帰ろ」
「お前、二度と食べないって言ってたじゃん」
「気が変わったの」
どんなわがままもぶつけてくれていいよ。
全部は聞いてやらないから。
それで怒ったりがっかりしたり、そういう顔を俺だけに見せればいい。
細い路地をのぞき込んでいた六条が、あっと声をあげる。
「並んでない、久住くん、今のうちだよ!」
「あ、おい」