イジワル同期とスイートライフ
ちょっと待ってよー。

なにひとりで、変な消化の仕方してるのよ。

連帯責任なんて言葉が出てくる時点で、すでに普通のおつきあいじゃないはずなんだけど、そのあたりの意識は果たして、彼にあるのか。



「姉ちゃん、全然似てないのな」

「そうなんだよね、久住くんの弟さんは?」

「似てない。背とか俺よりでかくて、こんな」



へえ!



「モデルとかできそうな感じだよ。なんであいつあんなイケメンなの?」

「私に聞かれても」

「親父に似たからかなー」



あ、わかる。

同性の兄弟は、両親のそれぞれに似て、結果お互いはあまり似ていないことが多い気がする。

我が家も姉は父似、私は母似だ。


久住くんがあくびをしだした。

そういえば、寝ていたところを叩き起こしたんだった。



「何時に出るの、起こしてあげるよ」

「んー…7時くらいかな」

「荷造りは?」

「もう空港に送っちゃったから、大丈夫」



旅慣れてるなあ。

会話しながらも、どんどん声が眠そうになってくる。

よく考えたら、多忙な中、慣れない環境で疲れているのかもと思い、頭をなでてあげると、その手を引き寄せられて、気づくと向こうの腕の中にいた。



「これじゃ私も寝ちゃうよ」

「いいじゃん、一緒に昼寝しようぜ」



寝過ごしても知らないよ?

心配をよそに、久住くんは目を閉じて、もう寝る寸前だ。

念のため目覚ましをセットして、私も身体の力を抜いた。

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