愛を教えてくれたのは若頭


『相変わらず一人寂しいね』


いい男なのに…と思う
いつも一人だし、前に話した時は
彼女はいないって言ってた
私とセックスした時
かなり久しぶりだと言っていた


「しかたねぇだろ、職業柄、簡単に付き合うなんて出来ないんだから」


警察って厄介だな
可哀想にと思う反面
私なんかに関わったら大変だよ、と思う


『矢沢さん、私ね、高校辞めたの。んで、もうウリも辞めたんだ』


その言葉に驚いた顔をしたが
よかった、と私の頭に触れてきた
やはり矢沢さんは優しい


『親は離婚したから、これからは自由!今は好きな人といるから安心して』


「へぇ、好きな奴が出来たのか!?そりゃいい事だ!よかったな」


矢沢さんはまた私の頭を撫で
頑張れって言って行ってしまった
もう会えないかもしれないけど
またね、と言った

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