クリスマスプレゼントは王子さま
エピローグ~クリスマスプレゼントは王子さま





「うう……身体が痛い」


デジャヴ、ってやつですか。

昨日と全く同じ……明け方に目覚めた私は、へろへろに消耗しきってた。


ちらっとベッドを見れば、その原因になる王子様が眠っていて。その綺麗な顔だちに思わず頬が熱くなった。





昨夜誘拐された私を助けてくれたレン王子は、また新しい傷を幾つか負っていたけれど。手当てしようとする私をベッドに引きずり込んだ。


治療するしないの攻防の後、なぜか昨夜以上にいろいろと激しく……大人の時間になって。なんにも考えられなくなっているうちに、彼にいいように食われて今に至ります。


でも、うっすらとだけど今回の結末はわかった。


事件が起きたのは皐月さんが裏切った訳ではなく、そのつてを利用されたからということ。 間宮さんは無事に助け出されたこと。今回の件で死者は出なかったこと。首謀者であるあの男は捕まっていないらしいけど、どうやら国外へ出たらしいと聞いて少しだけホッとした。


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