君に会えたら伝えたい事がある。
僕が学食でレオとご飯を食べているとハナがやってきて僕の横に座った。
「ねぇ、新しい本買って読んだけど、これ読んだ事ある?」ハナはそう言って2冊の本のタイトルを見せた。
一つはドストエフスキーの「悪霊」でもう一冊は村上春樹の「ノルウェイの森」だった。
「もう少しさ明るい本を読みなよ。ファンタジーとかロマンスみたいな」僕は言った。
「わたし、ファンタジーとか興味ないの。ドラゴンとか勇者とかのカッコよさがいまいち分からないし、それ以上に人がいっぱい死んだりするの無理だし」
「それならラブストリーにしなよ」僕は笑った。そして
「それに、ノルウェィの森だって人が死ぬじゃん」と続けた。
「殺されてないから」とハナはわざと口をへの字に曲げて言い返す。
「よくもこんなに分厚い本ばっかり読むよな」と今度はレオが横から口を挟んだ。
「レオはもうちょと女の子以外にも興味を持ちなよ」ハナがレオにツッコミを入れたので、僕は心の中で「ごもっともです」と大きく同意していた。
「何?俺が他の女の子に愛想ふりまいてるから嫉妬してるの?」
「してません」ハナは頭を少しだけ左に傾けて微笑みながら言った。
「ところで、アルベルトは?」レオは話をそらす様にハナに聞いた。
「さぁ、知らない。なんか一人にして欲しそうだったから声かけてない」
「あぁね。いつもの神経質なやつね」レオは全てわかりきった様に言う。
「そんなこと言わないの、レオはもう少し一人で居られる様になったがいいんじゃない?」
「そうやっていっつもかばいあうの止めてくれるかな?」今度はレオが頭を少し右に傾けて微笑みながら言った。
「僕もレオはもう少し一人でいた方がいいんじゃないかなって思う」
「ほらね、私だけじゃないってそう思っているの」そういうとハナはさすがアレックスと言って僕にハグをした。
「ずるいぞアレックス」とレオはふてくされている。
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