結婚ラプソディ
お兄ちゃんの目が…。
洒落になってない。
誰か…バラしたの?

「透?」

お姉ちゃんがお兄ちゃんの顔を覗き込む。

「…どうしたの?」

お兄ちゃんの目がいつもの優しい感じに戻った。

「いや…、せっかくの機会だからどうだろうと思って」

お兄ちゃんの口調はいつも通りに戻った。

けど…この私に対する空気感は一体、何?

「ハルもおいでよ。4人で食事しよう」

あああー!!!

勘弁してくださいよ!!!

「…でも、せっかくの水間さんとの飲み会でしょ?
私とナツが行ったら二人の時間を裂きそうだし」

お姉ちゃん、お願い、助けてー!

「いいよ。
4人で食事してからその後、じっくりと哲人とは二人で話をするから…」

語尾の重圧感が半端ない。

先生…お兄ちゃんに殺されるわ。

「ハル、いいね?」

ああー!
お姉ちゃんには優しく見えるかもしれないけれど、今のお兄ちゃんは半分悪魔だ!

「…透と水間さんが良いなら」



お姉ちゃんー!



私は心の中で号泣した。



明日が永遠に来て欲しくない。
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