ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる
なかなか止まってくれない2人の涙になんだかおかしくなってきて、おもわず笑いあった。

「まさか、こんな奇跡が起きるなんてね」

「2人の強い思いが、奇跡を起こしたのだと思います」

そうね、と微笑むお姉さんにはやはりハルの面影を感じる。

「うたさん、やっぱり詩織さんに似ているかも」

ぐんと距離が近くなった2人。

「本当ですか?どんな所が?」

「そうね、自然体なところとか」

自然体。

高校生の頃、そんな自分になりたいと思えば思うほど、素直になれなかった。そんな、奥深くでもがいている私を救い出してくれたのがハルだった。

「たぶん、それはハルのおかげです。ハルが、本当の私を思い出させてくれたんだと思います」

「そう……あの子も、少しはあなたの役に立てたのかしら」

私は、今日一番の笑顔でこう言った。

「もちろん」


笑うと、ハルに近くなる。
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