空の下で
柚姫の呼吸はだんだん荒くなっていった。


「柚姫?柚姫…!?」


するとモニターから警告音が鳴り出した。


発作だ…!!


「柚姫!聞こえる?もうすぐ楽になるから頑張ってよ?」


急いで点滴を打って、様子を見守る。


柚姫…頑張ってくれ…すぐ楽になれる…


少し経って、また落ち着いた。


「大きい発作じゃなくてよかった…


 発作一つが今のところ命取りだ…」


「それもそうだけど…翔もそろそろ休んだ方がいいんじゃない?


 柚姫の看病は私に任せて?」


「…」


「何かあったらよびに行くから、ね?はい、休んで?」


「なら、ちょっとの間よろしくな、ごめん、雪…」


最近寝てなかったし…


雪に任せて申し訳ないけど、少し寝よう…


腰を上げて、椅子から立つと、いきなり目の前が暗くなった。


あれ……?力が入らない…?


「か、翔…!?」


ん?なんだ…?


全身から力が抜けて行った…
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