欲情プール
それから俺は何かと理由を付けて、3日に1度のペースで茉歩を食事に連れ出してた。


「ところで専務、社長はまだ長期出張から戻られないんですか?」

「もう暫くかかるかな。
おかげで俺の仕事が増えて大変だよ」

常務に付け入る隙を与えないため、親父の定期療養を表向きは長期出張にしていた。


「その割にはこんなに風に…
けっこうプライベートの時間がありますよね」

今日は食事に誘う妥当な理由がなくて、我儘に付き合わせる形で連れて来てたから…


「そんな皮肉が出るって事は…
やっぱり俺とのメシ、嫌がってるだろ?」

「さあ、どうでしょう?」

そうやってふざけて笑い合う。


常に張り詰めた環境の中で…
茉歩と過ごす時間は、素直に楽しかったし心地良かった。


「ただ、前にもお話しした通り離婚の危機なので…
食事のお誘いは、もう少し控えてもらえると助かります」

「どうして?
そんな時だからこそ、焦って追っかけるんじゃなくて、逆に引いた方が効果的だと思うけど。
だからいっそ、ヤキモチ作戦狙ったり?」

そのためと距離を縮めるために、ハイペースで食事に誘ってた。
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