欲情プール
「1人で抱え込むな…
俺も茉歩を、守りたい」

策略が板についてきたのか、本心なのか…
自然と零れた言葉。


その途端。

縋るように抱き付かれて、旦那の不倫が打ち明けられた。


ようやく心を開いてくれた茉歩に…
クールな彼女が、こんなふうに甘えてくれた状況に…

胸が掴まれて、何かが込み上げてくる。


どうやら茉歩は、堀内が露美を問い詰めてる現場を目撃したようで。

実際に不倫相手を目にしたのは、随分と辛かっただろう…


「若くて、すごく綺麗なコで…
私なんか全然っ、勝ち目もなくてっ…」

「俺は茉歩が、誰よりも綺麗だと思ってる」

その言葉は慰めや策略、だけじゃない…


とにかく俺が、そんなショック薄れさせてやる。

茉歩の瞳を捕まえて、俺の視線を心まで届くように突き刺した。


どれくらい見つめ合ったのか…

逃れようともしない茉歩は、俺を受け入れてくれてるようで。


さっき込み上げた何かに突き動かされるように、今度はその唇を捕まえようとしたら…

触れる寸前で、顔を背けられてしまう。
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