欲情プール
なのに、離婚を助長するような事を続けてどうするっ…


「…すまなかった」

俺はそれだけ言い残して、茉歩が引き止めてくれたであろうタクシーに乗り込んだ。



これで良かったんだ…

俺は目的を成し遂げなきゃいけない。
その為に華那を犠牲した事を無駄にするわけにはいかない。

だからこんなふうに、仕事や会社を優先しとけばいいんだ。



本当は、策略なんかとうに消えてた。

だけど利用目的で近付いた俺を…
報復を認めるようにして、何のフォローなく置き去りにした俺を…

どうか恨んでくれ。


今となれば…

そんなふうに嫌われでもしなければ、俺の方が諦めがつかなかっただろう。


傷付けたくはなかったけど、これ以上の罪悪感は与えずにすむ。

取り返しがつかなくなる前に、この関係から解放してあげられる。


だから、これでいいはずなのに…

何でこんなに胸がのたうち回るんだっ…



なんて、考えるまでもない。

俺はきっと、茉歩を愛してるんだ…


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