欲情プール
そうするとペアになってしまうけど、茉歩は付けてくれるだろうか?

嫌じゃないだろうか…


新作にしようかとも考えた。
だけど素敵だと言ってくれたのは俺のモデルだし…

いつも幸運に導いてくれる時計だったから、茉歩の人生もそうであるようにと願いを込めての選択だった。


重くならないプレゼントとしては相応しくないだろうけど、俺の懐具合からすればアリだろう。

それに最近はプロポーズの時、指輪じゃなく時計を贈るのが増えてるらしい。
だからそれになぞらえて…


せめてそこだけ。

その時計が刻む時間の中だけでいいから、茉歩と人生の相棒になりたかった。






そうして、誕生日当日。


「茉歩、今日の夜は空いてるか?
久しぶりに、茉歩がお気に入りのイタリアンに行こう」

「え、あ…
すみません、今日は…」


やっぱりあいつと過ごすのか。

俺との浮気で旦那への怒りも中和されて、夫婦仲も順調なんだろうか…

茉歩は、あいつと過ごしたいんだろうか…


イタリアンの予約は翌日に変更したものの。
特別な日を一緒に過ごせない関係に、遣り切れない思いでその夜を凌いだ。

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