欲情プール
それからの俺は、その新しい道を模索していた。


婚約は解消されるように仕向けるとして…
それを親父に認めてもらうためのプランを打ち出さなきゃならない。

政略婚で得るはずだったものを凌ぐ利益を…
常務の反逆に対抗出来て、株主達を納得させる条件を…

なにより、茉歩への圧力を必ず阻止出来る内容を。


そんなプランがあるのか、あったとしても成し遂げられるか解らないけど…

茉歩がサポートしてくれるなら、なんだって出来そうな気がした。


とはいえ簡単な事じゃない。
必死に努力してどうにかなるくらいなら、華那を切り捨てたりしなかった。

だけどこの不可能を可能にしようと思うくらい、茉歩だけは絶対に失いたくなかった。



当の本人からは、何か企んでるのかと訊かれたけど…
お前と一緒にいる方法を企んでる、なんて言えるわけない。

「さぁな」と笑って誤魔化すと、相棒に秘密にする気かなんて怒られたけど…

色々と吹っ切れて心が軽くなってた俺は、久しぶりのそんなやり取りが楽しくて仕方なかった。

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