欲情プール
「ほーらねっ。
私の言った通りじゃない」

突然耳に飛び込んできた、露美の声。


咄嗟に唇を離して目を向けると、そこには愕然とする堀内の姿もあって…

面食らう。


瞬時に、感情に流された自分の軽率な行動を恨んだものの。

どうやら露美は俺が寝てる隙に、専務室の合鍵をその筋の知人に作らせたようで…
今からそれを使って、堀内と一緒に浮気の現場を押さえるつもりだったようだ。

仮にそうなって証拠写真でも残されてたら、もっと分が悪かっただろう。


そうはいっても、浮気を疑ってた露美が堀内の妻(まほ)に辿り着くのは判ってた事なのに…

そんな策略どうでもよくなってた俺は、露美がここまで俺に執着してるなんて思いもしなかったし。


「ねっ?聡。
奥サンが仕返ししてるって言ったでしょ?
かわいそーに。
私を選ばないからこんな目に合うのよ」

堀内までこの状況に立ち合わせるなんて考えもしなかった。


挙句こんな状態を晒して…

露美の言葉を耳にしながら、俺は動揺を抑えられずにいた。
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