ハピネスダイエット!~ダイエットしてあなたを振り向かせる!~
 私の表情が曇ったのをお兄さんは見逃さなかった。


「大丈夫?」


 とこっそりと尋ねてくる。そんなことを知らずに戸津は話しかけてくる。


「なんだ、細川、お前彼氏いたのか?」


 驚いた、と付け加える。私に彼氏がいたらおかしいかのように、彼は笑う。カッと頭に血が上る。恥ずかしくて、悔しい気持ちにもなって顔を伏せる。

 私は戸津の言葉を無視して、お兄さんの手を引いてスーパーを後にした。戸津が追いかけてくることはなかった。


「もしかして、彼が例の?」


 お兄さんがしばらく無言で歩く私に心配そうに尋ねてくる。


「そう。彼が、戸津龍介」


 引いていたお兄さんの手をぐっと握り締めると、ハッとして、私は慌てて手を離した。


「ご、ごめんなさい」
「ん? いいんだよ」


 お兄さんは笑いかけてくれる。こんな私を認めてくれるのはお兄さんしかいない気がする。


「さ、家に行こうか。今日はちゃんと勉強するからね!」
「うん!」


 忘れよう。あいつのことなんか。今は目の前のお兄さんとの時間を大切にしたいんだ。
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