興味があるなら恋をしよう−Ⅰ−
何で俺が、自分の部屋を出たり入ったりと…、繰り返さなきゃいけないんだ。

あー、…もー。
今日は戻らないんだな…。

何度部屋に来たって居やしない。
時間も、もうかなり深い時間になった。課長の部屋に居るんだろ?…何だよ、これ。
俺なりの、出来る誠意は尽くしたぞ?
勝手な事した藍原が悪い。
なんで俺が藍原の部屋の鍵を預かってなきゃいけないんだ…。
何考えてんだ。…合鍵でもあるまいし…。

合鍵?…。持っとけって?
…まさかな。いや、第一、今更俺に渡す理由もないし…。
留守を預かれとでも言うのか…。

またここに戻って来るような旅行でもない…。
何で何も言わず、理解不能なこんな勝手な事をする…。

手紙にしろ、この鍵にしろ、解らないじゃないか。さっぱりだ。
何もかも、何も言わないでいて…。
俺は何でも理解出来る訳じゃないんだぞ?
何なんだ、も゙ー。あ゙ー。
…はぁ。

必要なら、朝、帰って来たら取りに来るだろう。
…これがスペアなら…、来なくても入れるのか…。

あー、もー、寝る。解らない、知らない、知らない。
困るかどうかなんて想像で考えても、預かる事の意味さえ解らないんだから。

何を読み取れって言うんだ。
…入れって事か。
いやいや。

部屋に何かあるのか?
…いやいや。

それは都合のいい解釈じゃないのか?
不法侵入になるのか?……なるだろ。
いや…鍵はあるんだ。
持ち主から渡されているんだ。

鍵の意味…。

手の中の鍵を握り締めた。
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