興味があるなら恋をしよう−Ⅰ−
…ん?……あ?腕の中にあるはずの体が…ない。居ない。
パタパタと自分の身体周りを軽く探るように叩いて手を移動してみた。

藍原?…あれ?
どこにも居ない…。

…はぁ、もうこんな時間か…。
朝方になって、やっと眠れたようだ。はぁ…眠い…。

ん?藍原の布団、そのままあるな。
自分の布団の中に入ったのか?
膨らんでいる辺りを押してみた。
ポスッと潰れた。…居ないんだ。帰ったって事か。…トイレか?

「藍原~?」

ああ、メモがある。
『朝ご飯、作りに帰ります。和食です。時間があって食べられるようなら来てください。
※タイムリミットがあります。出勤時間が来たら容赦無く居ませんから。 紬』

はぁ、そうか、朝ご飯か。ちゃんと眠れたようで良かったよ。
結果オーライ……、ソフレの役目は果たせたようだな。
藍原はいつ出るんだろう。
まず、それを知らなければ…。

取り敢えずスウェットを穿き、寝起きのまま隣の部屋をノックした。

カチャ。

「おはよう、何時に出る予定?」

「8時30分に出ます。…おはようございます」

「それまでは大丈夫って事?」

「はい。大丈夫です」

「じゃあ、着替え済ませて準備してから来るよ。
遠慮無くゴチになるから。それから一緒に会社に行こう」

「えっ?一緒に?まあ、は、い。解りました」
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