興味があるなら恋をしよう−Ⅰ−
「ただいま〜」

「あ、紬〜。お昼ご飯は?」

「まだ」

「そう。じゃあ丁度良かったわ。そうじゃないかと紬の分も作っておいたから」

「ごめんなさい、お昼前に帰るなんて言って」

「何、他人行儀な事言ってるの?自分の家じゃない」

「お父さんは?」

居ないから聞いた。

「お父さんはね、コンビニ」

…コンビニ。
休日の男性会社員はコンビニがお好き?

「紬が来るから、何か買って来るって。甘いものでも買いに行ったのよ」

「…お母さん、あのね…」

「…解ってる。居ないんでしょ?特に付き合ってる人なんて」

「…うん。ごめんなさい」

「お父さんも、最初から解ってるわよ。
…見合い、見合いって、うるさくし過ぎたと思っているのよ。だから、納得したように聞いていたんだと思うのよ?」

「…うん」



「ただいま〜。お、紬、もう帰ってるのか。
店の中から見えたのは、やっぱり紬だったんだな。
あれ、一人なのか?」

「えー?」

「てっきり二人で来るもんだと思ってたんだがな」

「お父さん…その事なんだけど…」

「なんだ、もう、別れたのか?」

「お父さん…」

「まあ、昼だし、ご飯食べよう、な?
あ、これこれ。
これは後で食べよう」

お父さん…。
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