再現教室~死のリプレイ~
「まだやらされるの……?」


千鶴が青い顔をしてそう言った。


真が千鶴の手を握りしめる。


しかし、それも慰めにならなかったようで、千鶴は真の手を振り払ってしまった。


「時計の針が動き出した……」


続の言葉にあたしは時計を見上げた。


12時のところに戻っていた長針が、ゆっくりと動き始めている。


「片づけなきゃ!!」


あたしは弾かれたようにそう言い、立ちあがった。


外へ出るのに必死だったため、机や椅子が散乱しているのだ。


このままじゃ《リプレイ》ができない!


「まじかよ」


信一が軽く舌打ちをするも、一番早く動き始めた。


「どの机がどの位置にあったとか、俺覚えてないぞ?」


手伝いながらも真が不安そうに言う。


仕方がない。


机や椅子の順番はともあれ、もとの形になるようにしなければあたしたちは動けないのだから。
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