あなたの「おやすみ」で眠りにつきたい。
沈黙が流れた。
主任は白い壁を見つめて、何か思案にふけっている。
その横顔にそっと謝る。
……ごめんなさい。嘘をつきました。
主任に嘘をついたのは、初めてかもしれない。
隠し事なんてほとんどしてこなかったから。
芽生えた小さな命。
ごめんね。お父さんに告げられなくて。
でも、絶対に守るから。
お母さんが守るから。
私がお腹の中に声を掛けていると、主任が口を開いた。
「中田。お前、休憩所での部長との会話、聞いていたよな」