あなたの「おやすみ」で眠りにつきたい。


キッチンとリビングの扉は開けられていた。

体調が悪い私の様子をすぐに窺えるための彼なりの配慮だろう。

おかげで彼がキッチンに立つ姿がここからよく見える。
お湯を沸かして、コーヒーを棚から取り出す姿に迷いは見えない。

どこにヤカンやコーヒーの粉を仕舞っているのか、特に教えた訳ではないのに知っているのは、彼の観察力の良さなのかもしれない。

その手元にあるマグカップは、いつもの三毛猫柄のものだ。

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