運命の恋は健康診断から始まる

そう思ったのに、その人は健診が終わりかけた頃にVDT健診を受けにやってきた。


受付を済ませてからずっと私のこと見てニヤニヤと笑ってるし、本当に嫌だ。


問診をやってるのは私一人だから、仕方なくその人の名前を呼ぶ。


「……結城和弥さん、どうぞ」


ちょっと嫌そうになっちゃったけど仕方ない。それぐらいの事されたよね、私。


私の前に座った結城さんは楽しそうに頬杖をついて私のことを見ている。


この人、本当に性格が悪い。私は結城さんの顔をちょっと睨みつける。


ちょっとなのは、一応お客さんだからだ。


一応お客さん扱いできている自分を誉めてあげたい。


私は小さくため息をついて問診票に目を落として、また結城さんの顔を見た。


多分、しかめっ面になっている。


「あの、困るんですが。問診票が真っ白なんですけど」


全部空白の問診票を見てそう言うと結城さんは悪びれもせずニッコリと笑う。


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