運命の恋は健康診断から始まる

「これは買わなくていいよ。読むなら俺、貸すし。だから歩ちゃん、こっち貸してくれない?」


そう言って自分の持っていた本も棚に戻してしまう。


「いいですけど。それって、あの……」


また、会ってくれるってことなのかな。


宗一郎さんを見上げると、少し笑って私を見る。


「……うん、そう。また会う口実」


そう言われてドキッとする。それが合図みたいに心臓がドキドキ言い始めて……な、なんか暑い。


ど、どうしよう。ドキドキしすぎて息の仕方も分かんなくなってきちゃって苦しい。


ちょっと落ち着かないと。どうにかなっちゃいそうだ。


「もし、彼氏とかいないなら……また会ってくれない?」


彼氏なんていないけど。ちょっと不安そうに私を見てる宗一郎さんに胸がキュンとする。


< 44 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop