運命の恋は健康診断から始まる
「もう、離婚してから十年近く経つけど。この家は離婚してから建てたから、女の子が入るのは歩ちゃんが初めてだよ」
あ、そうなんだ。奥さんと住んでた家なのかと思った。
「自分の家を持つのが夢だったから。ちなみにここに俺以外が入るのは歩ちゃんが初めて。特別なお気に入りの場所だからね」
そう言われて驚いて目を見開くけど。そうだよね、こだわってる空間だろうからそれは分かる気がする。
「良かったんですか?私、入っても」
そう言うと宗一郎さんは笑って、俺が誘ったんだしと呟く。
「歩ちゃんなら、いいかなって……思ったから。感動するかな、とか。喜ぶんじゃないかな、って。どんな顔するのか、見たくて」
宗一郎さんがまたため息をついて、私を見て困ったように笑う。