イジワル御曹司と花嫁契約
そう言って、コンシェルジュのお姉さんは立ち上がった。


私も慌てて立ち上がる。


コツコツとヒールを鳴らし颯爽と歩く後ろ姿について行き、自動扉を通ると、エレベーターが六基並んでいた。


一番奥のエレベーターの前に立ちカードキーをかざすと、すぐにエレベーターは到着し扉が開いた。


「このエレベーターは、最上階の居住者専用になっております」


「え?」


 言われた意味をよく理解せず、流れるがままにエレベーターに乗り込む。


扉横のボタンは、地下一階と一階、二五階、そして四七階の四つのボタンだけ。


「東郷様とスタッフ以外がこのエレベーターを使うことはありませんのでご安心ください。他のエレベーターは四六階までしか行けません」


「最上階に住んでるのは一人だけ?」


「はい、ペントハウスですから」


 ……もう言葉も出ない。


どうしよう、目の前がクラクラしてきた。


想像を超えるセレブっぷり。


今更だけど……彰貴って……彰貴って……色んな意味でとんでもなく凄い人だったんだ。
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