イジワル御曹司と花嫁契約
 雲一つない快晴の空の下、電車を乗り継ぎ、着いた場所は都心のフォトスタジオだった。


「ここ……のはずなんだけど」


 お母さんは、鞄から一枚の紙を取り出した。


地図や場所名が書いてあり、横から覗くと、確かにここのお店の名前が書いてある。


「写真を撮るの?」


 お母さんは、私の顔を見てニヤリと笑った。


「ただの写真じゃないわよ。ここでドレスを選んで、ヘアセットやメイクもしてもらえるの」


「ドレス!?」


「そう、普通の写真屋で、普通に写真を撮るんじゃ面白くないから、思いっきりめかしこんだ写真を撮ってもらうの。

なんか韓国とかで流行ってるんでしょ?

伝統衣装やドレスを着て、本格的な撮影スタジオで広告写真みたいに綺麗な写真を撮ってもらえるって。

日本にもそういうスタジオがあるって聞いて、やりたいって思ったの」


「いや、流行ってるかどうかは知らないけど……」
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