イジワル御曹司と花嫁契約
「……なに、他人事みたいに言ってるんだよ」


「へ?」


「全部、お前のためだよ。お前を手に入れるために、俺は親父を倒したんだ」


「は? え? わ、私のため……?」


 彰貴は盛大なため息を吐いた。


「本当にもう、お前は俺がどれだけ……」


 彰貴は呆れかえるように言ったあと、じっと私を見つめた。


「ど、どれだけ?」


 あまりの迫力に圧倒されながら、話の続きを聞く。


「……どれだけ、お前を愛しているか、身を持って知るがいい」


 彰貴はとても真剣な眼差しで、私を見つめた。


それだけで、心臓が射抜かれそうだ。


 ……愛している? 今でも愛してくれているの?


 あんな酷いことをした私を?


 音楽が止み、踊りが終わった。


彰貴は、指をパチンと鳴らした。


すると、それが合図のように照明が暗くなった。
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