イジワル御曹司と花嫁契約
ふかふかの気持ちよさそうなベッドで、一度でいいからこんなベッドで寝てみたいと思わせるような魅力を放っているけれど、一方で大きすぎるベッドはやけに生々しさを感じた。


ゴクリと唾を飲み込む。


「私、こんなの聞いてない!」


「言わなくても察しろ」


 ぶんぶんと首を振る私に、彰貴は一切の戸惑いの色さえ見せない。


 ……こいつ、本気だ。


「けけけけ、契約違反よ!」


「契約範囲内だ。なぜなら俺が全てを決定するからな」


 悪魔のような微笑みを浮かべ、目には欲望が宿っている。


 なんてことだ。


やっぱりおいしい話には裏がある。


タダより高いものはないって母が言ってたのに、私ったら映画代に食事代全部奢ってもらってラッキーとか浅はかに考えていた。


例え貧乏人でも、心まで貧乏になったらおしまいだって自分に言い聞かせていたのに。


 でも、でも、だからといって体を提供するのはおかしいと思う。


絶対、絶対、おかしいと思う!


 突然、彰貴がぐっと手を引っ張りベッドに押し倒された。


ほわんとした心地いい弾力が背中に伝わる。


さすがスイートルームのベッド。


夢のような肌触りだ。


でもだからといって、こんな風に処女を捨てるわけにはいかない!
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