イジワル御曹司と花嫁契約
彰貴からのラインは、二度目のデートの誘いだった。


 とてもシンプルにデートの日付と時間を書いたものだったのに、デートという単語に過剰反応しすぎて、なぜか指が震えていた。


『お人好しのお前と待ち合わせすると、また待ち合わせ時間に遅れて来るだろうから、今度は家まで迎えに行く』


 と書かれてあったことも嬉しかった。


じゃっかん、ディスられているような気がしないでもないけれど、車に乗せてもらえるという行為が特別に感じられた。


運転手が「彰貴様が、女性を乗せたのは初めてです」と言っていたことを思いだしたからだ。


 別に、初めてだからどうだというわけではないけれど、私だけというのは悪い気はしない。


 それにデートだって、嘘に信ぴょう性をもたせるためであって、本当のデートではないのだから、指が震えるほど喜ぶというのは我ながらおかしなことだと思う。


 恋愛経験が浅すぎて、というかなさすぎて、いちいち過剰反応してしまう自分をなんとかしたい。


『分かった』と簡単に返信すると、すぐにラインの返事がきた。


『どこに行きたい?』


 私の意見も聞いてくれるんだと思って、嬉しくなった。


すかさず指を動かす。
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