イジワル御曹司と花嫁契約
寝よ、寝よ、寝よー!


 なぜか無性に叫びたい気分だった。


嬉しいような、恥ずかしいような、くすぐったいような不思議な気持ち。


 彰貴が本気で遊園地デートを楽しみにしているとは思えないけど、私はものすごく楽しみだ。


これは素直な気持ち。


遊園地に行くこともそうだけど、彰貴とデートすることを楽しみにしている。


 布団を被って目を瞑る。


晴れると、いいな……。



 二週間後、今日は待ちに待ったデートの日。


 心配していた天気も見事快晴! 


昨日てるてる坊主を作って、空にお願いした甲斐があった。


 部屋で待ってろと言われたけれど、ソワソワしてしまって、家を出て待つことにした。


外に出ると、空気はからっとしていて、空は雲一つない青空だった。


真夏の照りつけるような嫌な暑さは過ぎ、秋が顔を出し始めている。


待ち合わせ時間ぴったりに、黒塗りのリムジンが狭い道路を走ってやってきた。


うちの地域でリムジンなんて見ることはまずないので、少し異様な光景に映った。


私の目の前でリムジンは止まると、後部座席の窓が開き、久しぶりに見る彰貴の顔が現れた。
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